車のカタログ
僕は特に車が好きということが無いので、今まで車のカタログを見た事が無かったのですが、車好きの妻が最近集めたカタログをいくつか見てみました。
車が好きな人にはマシンとしての性能や目玉の技術など、スペックが知りたいのだと思います。その情報からどの走り心地が硬いのか柔らかいのか、操作感覚は軽いのか重いのか、小回りが利くのかなど、色々なことが分かり想像できるのだと思います。そういった方にとっては必要な情報が不足無く入っていることが大事なのでしょう。
ただ、僕はそれよりもどんなコンセプトの車なのかを見てみようとカタログを開いただけなので…。そういう目で見てみると、HONDAフリードのカタログが表紙を開いた最初のページから「ファミリーカー」としての使い方、そしてそのライフスタイルの提案を意識して誌面作りをしています。
車に疎い僕にはすんなりと入って来たのはこのカタログです。
写真を大きく扱い点数も少なく、文字組もゆったりと大きく、詰め込まずに空きのスペースも十分に取り、写真の色味も明るく、全体に軽やかなイメージです。
写真自体も家族でいろいろな所に出かけるシーンを切り取り、そのような生活が想像できるような作りとなっています。
車としての走りの良さや技術的な売りなどがメインのカタログが多いのは当然で、車のカタログを見る人には車好きが多いはずで、そのあたりに訴えかける為にはマシンとしての良さを打ち出すのは当然だと思います。でも、切り口を変えると似たような車でもカタログの作りがここまで変わるんですね。比較してみるとよくわかりました。
他のカタログは最初にファミリー感を出してはいません。
どちらが良いかは受け手により違うのでしょうけれども、僕はフリードのカタログの構成とデザインが気に入ったのでご紹介しました。
カタログデザインはデザインコンビビアへ
文:飛鳥井 羊右