杉浦・疾風迅雷


杉浦康平は半世紀にわたってデザイナーを魅了し続けているデザイナーである。様々なタイプのデザイナーがいるが、誰にも似ていない。むしろ、まわりが杉浦化するようなデザイナーであり、杉浦流の家元なのだ。すごいのは造形が生き続けているということなのだ。止まることを拒否した,生きていることを感じさせるデザインなのだ。銀座gggに杉浦康平・マンダラ発光を見に行った会場で、半世紀にわたる雑誌デザインの記録集{疾風迅雷」をみつけた。非常に反発を感じ、違和感を感じ、毒気に当たるところがあるのに引きつけられ、魅了される何かが宿っている表現なのである。みればみるほど、細胞が泡立つのを覚えるくらい刺激的な造形であり、大学時代の恩師でもあるのである。

 

堀木一男

 

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