加島祥造 伊那谷の老子の新しさ

加島祥造は英文学者でT.S. エリオットに触発された詩人でもあったようだ。しばらく詩作からは離れていたらしいのだが、50代になってから伊那谷に別荘をもつようになり、その自然に魅了されるようになってから詩心が復活したらしい。おもしろいのは、彼の元に英文学の詩として多様に翻訳された英語の老子が届けられたということだ。その英語の詩の自由闊達さが漢文からの翻訳とは、ひと味もふた味も違ったきわめて現代的なニュアンスでいきいきした老子として姿を現したということらしい。加島の今ここでの日本語がわかりやすく楽しい。
伊那谷に行って老子を味わうのが今年の実現目標である。

堀木一男

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です