最近本屋さんで思わず買ってしまった本

「草手帳」 かわしまよう子 著
ポプラ社 ¥1,300

身の周りにあたりまえのように咲いている雑草を、一本ずつ取り上げて紹介してありますが、植物図鑑のたぐいではありません。右ページに写真、左ページにその雑草にまつわる話が書かれています。
まずこの本を一目見て気に入ってしまったのは、著者自身が撮影した写真です。紙の上に置かれて撮られた写真は、雑草の特徴をうまく生かして配置されています。一幅の絵を見ているようです。
それから文章です。雑草の特徴や名前の由来、著者との関わりや思いなどが込められています。著者の優しい眼差しが雑草から宝石のように放たれているように感じます。
この本を期に私は、足下や道端をキョロキョロしながら歩くようになりました。
小さな雑草には、実にみごとな造形が施されていることを教えてもらいました。
フランス装風の造本はノリ付けがあまくちょっとがっかりですが、私の宝物になりました。

K.Iwasaki

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