「イベントと印刷物(体験を持ち帰る印刷物)」

数年前に実家の建て替えで引っ越しをした際に、

つくば万博(1985)の時に手に入れた様々なチケットや、

赤と青の3Dメガネを挟んだリーフレット、パンフレットなどがごっそり出てきました。

当時小学生だったので、まー、物持ちがいい。

3D映像や、ホログラムなど、視覚的な衝撃を受けたという印象が強く

そんなことから実際、科学に興味関心を持ち続け

とりわけ「見たことのない世界」というビジュアルには

惹かれ続けることになりました。

あげく、就職先で子供の頃に読んでいた科学雑誌ニュートンの

イラストの下絵を書くという経験までさせてもらえ

今でもちょっとだけ科学系のお仕事を続けているのですから

つくば万博での体験は、こうして持ち帰った印刷物を

後生大事にとっておくほどに、宝物のような体験だったと思います。

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ここ何年か。コロナの影響から

各研究所の一般公開はネット上での

オンライン開催になりました。

オンラインにもメリットがありましたが、やはり

現地、現場に行ってみて、本物と相対した時の五感で感じる体験と比べると、

なかなか、かなうものでは無いかと思います。

ましてや子ども達にとっては尚更のこと。

その日、会場で自分が体験したことを、

冒険に行ってきたかのように

帰ったらおじいちゃんおばあちゃんに、

次の日には、友達に自慢したり

感動を伝えたりするのではないかと想像します。

その際に、

見て思い出し、伝える時にも見せながら話せるようなモノがあれば

少しでも共有の助けになるのではと思います。

例えば、子供たち向けの、その日、実際に体験した、見て、聞いて、触れたことの範囲でまとめた

見れば思い出せる(説明しすぎない)というコンセプトの冊子やリーフレットなど

一般公開などの会場、各研究発表の場に持ち帰れるものがあると良いと思いました。

見た順にならべてファイリングするだけでも(メモとかしてあるとなお良し)

その日、巡った冒険(体験)の数々を記録した

自分だけの冒険の書になるなど

記憶に残るイベントになると思います。

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実際に

引越しの時にたまたま発掘されたつくば万博の思い出は、

印刷物だったから思い出せたようなものではないでしょうか。

結局、物理的な制限の結果引っ越し先に持っていけず、

捨ててしまうことになりましたが

自分の原点回帰の一つとして、今に至る一里塚として

思い出せたことがよかったです。

(引越しの混乱の中、写真を撮っておくというところまでは思い至らず)

OSやハードが変われば開くこともできない「データ」では得難い

これも一つの体験ではないかと

おもわずにはいられない一幕でした。

文責:山田

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