MGSのデジタルコミックについて
ども。
以前、新川洋司氏のイラストについて
ご紹介させていただいたことがありました。
コナミの大ヒットソフトMETAL GEAR SOLID(以下:MGS)の
イラストを描かれている方です。
4月にプレイステーションポータブル(以下:PSP)で
最新作のピースウォーカー(以下:PW)が発売されたということもあり、
今回は、前回とは少し違った部分をご紹介できればと思います。
例によってゲーム内容、ストーリーに関して語り出すと
何十時間でも話し続けてしまいそうなので、この場では内容には触れません。
(MGSについて語り合える方、PWの通信ができる方、ぜひ大友まで声を掛けて下さい)
今回は劇中のムービーシーンについてです。
以前、METAL GEAR SOLID BANDE DESSINE(メタルギアソリッド バンドデシネ)
というタイトルが、DVD(上写真:左)とPSP(上写真:中)で発売されました。
これは以前、日本でプレイステーション(以下:PS)用ソフトとして発売されたMGSを
北アメリカでアシュレイ・ウッド氏がコミック化し、
そのコミックを日本でデジタル化して発売されたものです。
デジタル化にあたって、コマやキャラクターが動き、
効果音や音楽、音声(DVDのみ)が入り、コミックスというよりは
アニメーションに近いものになりました。
PSPでの前作、ポータブルオプス(以下:OPS)に引き続き、今回のPWでも
ムービーデモに、このデジタルコミックの手法が使われ、
新川洋司氏、アシュレイ・ウッド氏がコラボレーションしています。
(個人的にはゲーム中に新川さんのイラストが眺められることが贅沢で贅沢で…)
下の写真はバンドデシネの画像ですが、こんな感じのイラストが動きます。
もとがコミックスなので、吹き出しもあります。
これらのイラストは、ポリゴンにイラストを貼り込み動かしているそうなのですが
おそらく、最初からパーツ毎に別々に描き、レイヤーを分け、
動画にすることを前提とした描き方をしているはずです。
紙媒体としてのコミックス用のイラストとは違う手順で描いていることでしょう。
現在、電子書籍化が進んでいます。
コミックスも、どんどん携帯電話やPSPなどで見られるようになっています。
MGSの場合、音声が入っている点、ボタンを押さなくてもテンポよく先に進んで行く点では
電子書籍というよりアニメーションに近いと思います。(DVDで出すくらいですし)
しかし、近い将来、電子書籍でも音楽や効果音が入ったり、キャラクターに動きがついたりして
紙媒体との差別化が激しくなってくるのではないかと考えてしまいます。
今でも既に、携帯電話でマンガを読むとシーンによってエフェクトがはいったり
アクションシーンと携帯のバイブレーションが連動していたり、リンクが貼られていたり…
携帯ならでは、液晶ならではの機能が盛り込まれています。
今はまだ、電子書籍より紙の本が良いと僕は思っています。
しかしMGSのように音声が入ったり、テレビのように手放しで観られたり、
動きの質が上がったら、分かりません。
紙媒体の需要はこの先どうなっていくのか。
紙面と液晶は共存できるのか。
PSPでPWをやりながら、そんなことも考えてしまいました。
文:大友