STRAMD公開シンポジウム
2013年1/26(土)に桑沢デザイン研究所のSTRAMDという講座の公開シンポジウムへ行ってきました。場所は東京ミッドタウンのカンファレンスROOM7。
「企業経営のデザイン思考」と「次世代型実務家人材(デザイニスト)育成」というテーマでした。講座を始めてから3年が経ち、その総括と今後のお話という予定(チラシにはそうありました)でしたが、実際は、講師の方々の自己紹介と受講生の自己紹介&受講しての感想(得たもの)などが第1部で、第2部はゲストの方の自己紹介などでした。
まず講師の方々が、STRAMDという講座を立ち上げたきっかけを話してくださいました。
デザインが世の中に出て行くにはその物を良いものとし、世に送り出す最終決定者としての「経営者」が居るはずで、その人達の判断力を育てることが必要なのではないか。その判断が間違っていたら世の中のためになる良いデザインは世に出て行かないのだから…
また、デザインの学校を出て自分の作品を作り個展やイベントなどで発表する、デザイン=アートというような捉え方をされている方が多いとの話から、デザインはアートとは違って分かる人にだけ認められれば良いというものでなく、世の中の多くの人を幸せにするものであるのだと…
更に、マーケティングにより現在ある分野への商品の投入などに留まらず、新しい事業を起こしたり、新しいマーケットを作り出す力が経営者には求められ、そのためのアイデアや解決策などは「デザイン思考」にあるということです。経営にデザイン思考を用いることのできる人材の育成のための講座がSTRAMDなのだと思います。
現在の問題・課題は何なのか、それを見極め、分析し解決策を導き出す。それはデザイン作業と同じであり、その思考論こそが経営者に必要な能力であるのだとの話も出ました。
具体的にどのようなことをやるのかはSTRAMD公式ブログを見ると分かるようですが、とにかく受講生の話に熱を感じました。皆、熱い思いを持って受講していて、中々面白そうな講座だと思いました。
講座が2時間半で終わり、その後に懇親会がありましたので、折角ですからそちらも参加させていただきました。何人かの方とお話をさせて頂きましたが、デザインの力というか可能性というのは、自分が今まで思っていたよりもずっと広い世界に対して使えるものなのではないかという、希望のようなものを感じることができました。
大変面白かったです。
STRAMD 戦略経営デザイン人材育成講座 ブログはこちら
シンポジウムの様子はUSTREAMで中継したらしく、今後録画したものが見られるようになるらしいです。興味のある方はそちらをご覧下さい。
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文:飛鳥井 羊右