「優しさに包まれた病院パンフレット」

渋谷のホテルメッツ2階にある「メディカルスキャニング」。

CTの検査を行いましょう、と言われ

紹介されて来たのがこの場所でした。

 

ホテルの入り口のような自動ドアを入ると

中は落ち着いた感じの待合室。ここは本当に診療所なのかと

目をパチクリさせてしまいました。

入ってすぐ左にラックか置いてあり、「おっ、これは!」

と思わず目を留めたのが、これらのパンフレットでした。


 

CDの中に入っているブックレットを思わせる

コンパクトな四角いサイズ。

白地の空間に、品の良い色味の帯に入った検査項目名。

手にとった時の紙の風合いも優しくていいです。

 

つい嬉しくなって(仕事柄)全種類のパンフレットを

持ち帰って来てしまいました。

そして改めて中を見てみると、よく出来ていると関心。

書体はすべて明朝体が使われ、色数も抑えられています。

それぞれのパンフレットの優しい色使いのトーンは

和菓子の菓子箱や包み紙を連想させます。



 

検査内容は、「最新のMRI(磁気共鳴画像診断装置)と

マルチスライスCT(コンピュータ診断装置)により

撮影を行い、病気の早期発見をサポートしています」

といったものなのに、印象が堅苦しくない。

それでいてしっかりと信頼感も感じられる。

きちんとした設備で、安心して検査が受けられそう。

1冊を手にしただけで、もうそんなことを感じ取れます。

 

このパンフレットを作ろうと考えた人、

実際に企画・編集、そしてデザインした人は

それを手に取った人が、そういうことを感じてもらえるように

願ったに違いないと思いました。

 

「そっと手に取って、ゆっくり自分の体のことを

もう一度よく考えてみては」

このパンフレットは静かにそんなことを

主張しているように感じました。

 

文:沢田寛子

 

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