白川義員 世界百名山
2010年8月18日
2020年11月19日
登山が趣味という人間ではない
中学生の時林間学校で霧ヶ峰に連れて行かれたときも
ひたすら山道を歩かされ地面ばかり眺めて
この苦行はいつ終わるのかとばかり考えていたことがあった
あれから幾星霜、里山や森にでかけるのは大好きになった
尾瀬や上高地にも連れて行かれ自然の美しさや そこにいるときの
和む気持ちはなにものにも代え難い
ここ数年ネパールに行く機会が与えられたが 飛行機でみた
ヒマラヤの峰々が人々を引きつけるのはなんであろう
カトマンズからへりでダウラギリの麓の村に飛び
アンナプルナ山系の峯々の間をヘリで滑空するときの
変貌する大自然の造形に神々の住まいを直感した
たまたまNHKの番組で白川が百名山の撮影に挑んでいる映像を
みる機会があった ネパール空軍の援助をうけて
綿密なタイムスケジュールで日の出の時刻にあわせて山頂めがけて
フライトするわけだが 数分の遅れがいのちとりになる
地獄の竈のように燃え上がった真っ赤な山の姿をとらえるのは
難しい 8000m級の山並みをめざしカメラを座席にくくりつけ
酸素マスクをしながら飛行機の窓を開けて撮影するなど
高いきけんが伴う
できた写真を見ればわかる この人だけに許された
まさに命がけの写真である 山の写真が人を引きつけ息をのませる
地球が生きていることを 見ることで魂の深いところに届く
感動があることが伝わってくる映像である
印刷が素晴らしい
堀木