韓国(ソウル)とグラフィックデザインと
2009年12月3日
2020年7月14日
10月、ソウル生まれのアーチスト金斗鉉氏に案内していただき
ソウルを堪能してきた。私としては1987年以来の再訪だ。
22年前のソウルはオリンピック開催直前で、
これから先進諸国に追いつくぞ…といった意気込みが印象に残ったが
今回ソウルでみたものは
これから先進諸国に追いつくぞ…といった意気込みが印象に残ったが
今回ソウルでみたものは
まさに近代都市となり得た街の風景だった。
東大門・南大門近くの市場風景は、変わらぬ庶民的なカオスに
溢れていたが、市街は若者のファッション、ビル街の佇まい、
行き交う車のフォルムと数…
溢れていたが、市街は若者のファッション、ビル街の佇まい、
行き交う車のフォルムと数…
ハングルの看板が無かったら、東京と何ら変わらない。
そのソウルの旅で、その気は無かったのだけれど、
いつの間にか集まった様々な印刷物を改めて眺めてみると
それなりに韓国グラフィックデザインの様子が分かっておもしろい。
左:家並みの中にある小さな民画の博物館のパンフレット(日本語版)
民画は日本の柳宗悦が見いだした韓国の民族絵画とか
中:どこでもらったか記憶がない。ギャラリーのパンフレット
折りと色使いがおもしろい。
右:「SEOUL DESIGN PLYMPIAD 2009」のパンフレット
ソウル滞在中に開催されていたが、参加はしていない
観光地で配布されていた冊子。
右は英語版の別の観光案内誌。中身はちょっと日本でも流行った
「ロハス系」のデザイン。
「ロハス系」のデザイン。
レベルの高い部分もそうでない部分も、街の様子同様
東京とそう変わらない…というのが私の感想だ。
東京とそう変わらない…というのが私の感想だ。
金さんによると、現在のレベルは外国帰りのデザイナーに
因っているところが大きいのだという。
因っているところが大きいのだという。
韓国内に多くある美術大学で学んだ人たちの発表の場は少なく、
今回ソウルを歩いて目についた、たくさんのギャラリーが
そうした欲求の受け皿になっているそうである。
それにしても、戦後復興、政治体制にしても、
日本よりはるかにハンデを負ってスタートし、
人口は日本の半分以下の韓国で、よくここまで水準を上げられたな!
という感心は素朴過ぎるだろうか。
日本よりはるかにハンデを負ってスタートし、
人口は日本の半分以下の韓国で、よくここまで水準を上げられたな!
という感心は素朴過ぎるだろうか。
聞けばソウルは1,000万都市だという。その集中力。
日本人が野球やサッカーの対戦相手としても垣間見るそのエネルギーが
様々な分野で彼らの「質」を高めていることは
間違いないのではないだろうか。
200911203
岡野祐三