「ワクワク」する営業が仕事にも繋がった

2年前、コンビビアの隣にあった会社の看板が取り外され、
しばらくして建物がスケルトンになりました。

「次は何になるんでしょうね」、
「お店だと食べに行けるから嬉しいね」などと話していたら、
「どうやらまた会社みたい」ということで、
私の関心からは少し離れてしまいました。

でもある日、通りがかったら、
建物の側面に大きな看板を取り付けているところに遭遇。

Merhälsaと掲げられたそのロゴに私の目は釘付けに。
「äがあるけれど、もしかしたらスウェーデン語?」
その途端に、少し興味から離れてしまっていたこの建物に、
再び私の関心が向けられました。

「会社訪問しなければ!」と、私の頭の中には、
「スウェーデンで育ちました」と、自己紹介を兼ねた
一つのストーリーが出来上がっていました。
訪ねてアポをとってみよう、とさっそくお隣に向かいました。
建物に入ろうとすると、ちょうど外出される方と遭遇。

簡単な自己紹介。すぐ隣の会社の者で、
会社紹介をしに伺いたいのだけれど、
どなたか紹介していただけないでしょうかとお願いすると
「それは僕かな」と笑いながら言ってくださり
その場で名刺交換ができました。

メールでやり取りをして、後日改めて伺いました。
「ä」を見つけて懐かしかったこと。自分とスウェーデンの関係、
そしてすぐ隣にある私たちの会社の紹介をしました。
Merhälsa『ミアヘルサ』は、 スウェーデン語で
「もっと健康に」という意味であること(英語だとMore health)、
「少子高齢化社会の課題に挑戦し、地域社会を明るく元気にする」を
ミッションとして掲げていることなどを伺いました。

その場で、新しく千葉県流山市にオープン予定の
ホスピス対応型ホームの話が出ました。
まずはA4の両面チラシからお願い出来ないか
という嬉しいオファーをいただきました!

初回の打ち合わせではヒアリングして、
まわりの環境や立地などを含め、全体のイメージを掴みました。
木を基調とした家具や色味のある壁紙、暖色系の照明。
華やかさや落ち着きがあり、病院とは違う雰囲気のホームであること。

お話を伺い、チラシには文章を詰め込み過ぎず、ゆったり見せる。
「温かい感じのものにしたいですね」ということで意見が一致しました。

そして臨んだ1回目のプレゼンでは、チラシの冒頭に
「こんにちは ミアヘルサです」と呼びかける言葉を
入れてはどうでしょうかとご提案しました。
手に取った方が、「自分に話しかけられているようなチラシだ」
と思っていただけたら、という願いからでした。
幸いにもこの提案は、その場にいた皆さんにも
気に入っていただけました。

続いて作成した街頭ポスターや、
工事中の建物を囲む現場シートや冊子なども
全てこのチラシのイメージを踏襲して作成することができました。
最初にデザインするとき、全体を統一する
一つの「イメージ」を見つけます。
これがあると、続く他のものも、ぶれずに進めることが出来ます。
色でもいいですし、全体のトーンでもいいです。
クライアントの方も安心するでしょう。

つづいて冊子を作った時、写真ではなく、イラストにしましょう、
という提案もさせていただきました。
イラストを入れたことによって、誌面がとても柔らかい、
優しい雰囲気になり、とても喜んでいただけました。

今回はこの「メディケアオアシス流山運河」オープンに向けた
様々な提案でしたが、次の案件では、
またどんなイメージが浮かぶか楽しみです!

文・沢田寛子

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