IMA

デザイナーには知られたストックフォトの老舗。

アマナイメージズによる「写真」の雑誌が創刊です。「LIVING WITH PHOTOGRAPHY」と謳い、「写真をゆっくり読む」雑誌として誕生。
季刊誌。紙と印刷に凝った紙面。
インターナショナルなphotograph、photography、photographerを紹介。
「写真」のアートな側面を捉えたハイエンドな内容です。
 
写メから始まるメール、ブログ、SNS、フェイスブックに及ぶ気軽な写真の公開手段を背景に、「みんながカメラマン」時代の到来。
そこから、どうせ撮影するならもっとかわいく、もっと楽しく、良い感じに撮りたいという流れになり、趣味として撮影を楽しむ人が一気に増えたと思います。
(その背景にはデジタル化によるミラーレスの小型一眼レフが、まさかの女性に受け、ヒットした事もあると思います。今は相当なスペックを持った男性のファン向けのミラーレスが市場のメインなようです)
 
主に女性向けとしてライトに撮影を「楽しむ」多くのファンへ向けて、様々なハウツー本の雑誌が創刊されました。
生活の一部として写真を楽しむ内容は、それはそれで面白い文化になり、広く浸透したファン層の技術を上げ、質が高くなっていると思います。勿論、めまぐるしく進化する「失敗する方が難しい」カメラそのものの「高機能化」も有ると思いますが。
男性向けには相変わらず「テクニック」に特化したハウツー本や、新機種に的を絞った「機種別本」なども沢山出版されています。
 
大御所、日本カメラ、アサヒカメラは今も変わらず新機種の「検証」を売りに書店の本棚に居座っておりますが・・・。
 
「テクニック」「ノウハウ」「ハウツー」などの「撮る本」や「製品紹介」「機能紹介」「新ハードの検証」などの「物の本」は数有れど、「写真」を鑑賞するための「見る本」系雑誌は今までそんなに無かった気がします。
時々、美術手帳などで紹介されたりするけど。。。
荒木経惟や、蜷川実花や、篠山紀信など、広告チックで俗っぽく、知名度の高いドメジャーばかりが目立ちます。
 
写真家の写真は、日本では「写真集」という形で公開される事が多く、ギャラリーで展示されたとしても出版記念という事が多い。その限られた期間に足を運べるか、どこで展覧会をしているのか、そもそも、知らない写真家の写真を見るためにワザワザ行くか。。。かなりな写真好きでもなければチラ見する事もママならないのでは?(ましてや購入など)
 
じゃあ、写真集はというと。
関心が有って大型書店の洋書売り場に行き、写真集を手にしても1冊「8,000」「14,800」「20,000?!」そんな高額な写真集、ナカナカ手が出ない。少部数ですぐ絶版というのも手に入れる機会を少なくしている。そもそも。ビニールがかけてあるので、写真(中身)が見れないし。
 
IMAのような「写真」をゆっくり見る事が出来る雑誌は、新鮮だ。
 
「写真」と一口に言っても、ジャンルは様々。動物・報道・ストリートスナップ・科学・自然・スポーツ・ファッション・旅行・・・。それぞれに素晴らしい写真家がいるのだが、それぞれに活躍されているのでなかなか知る事が出来ない。そういった一流を一望出来る写真誌も無い。
そういう様々な、素晴らしい写真を見渡せる雑誌となって欲しいと思う。
また、最新の写真事情。逆に写真の殿堂のような作品を見たり、知ったり出来ると写真素人な僕なんかは嬉しい。
 
この質と量で¥1,500は、お買い得ではなかろうか。。。
現在(2012,12,05)2号まで発行され、創刊準備号から数えて3冊出版されている。

文責:やまだ

 

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