1,2&3色デザインコレクション 2

この本は、通っていた美術予備校の先生が

オススメしていたものです。
「色面構成の参考になるよ」と聞いて、
色面構成が苦手だった私は、あわてて本のタイトルを
エスキース帳に書き込んだ憶えがあります。


 

CMYKの4色印刷へのアンチテーゼとして企画されたこの本。
1色から3色の、色数を絞った印刷物ばかりが載せられています。
それも、世界中から応募された中の、
選りすぐりの作品というのが面白い!
 
もともとローコストを目的とした1~3色印刷ですが、
上手に使うと新鮮な感じをあたえられるということが
この作品集を見ていると、よく分かります。
私がこの本を開くのは専ら色の組み合わせに悩んだ時です。
本の中の作品を眺めて、自分の中になかった色の組み合わせを
見つけて真似をしてみたり。

 
この色とこの色を合わせるなんて!
しかもそれがカッコイイなんて!
と、何度開いても驚いてしまいます。
様々な国の作品が載せられているので、
日本ではあまり見られないような色の取り合わせを
見ることができるのも、この本の魅力です。

 
また、この本の序文にも書かれていたことですが、
色数を少なくすることで色で誤摩化すということができなくなり、
他の構成要素が際立ってくるという効果もありそうです。
作り手にはプレッシャーでもありますが、
やりがいにつながる、面白い特長であると思います。
 
制限を設けることで、その中で
いかに魅力的なものを作れるかと
試行錯誤する面白さ。
準備万端で行くキャンプも良いけれど、
少ない道具で「これを、こうしたら…」と
あれこれやってみるのも楽しい、というのと
似ているでしょうか。

 

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