都内で一番駅近のギャラリー

カルン・タカール・コレクション『インド更紗』 世界をめぐる物語
2025年9月13日(土) – 11月9日(日)

入館料:一般 1,500円

以前やってたフォロン展が観たかった〜。忙しくて疲れてて行けなかった。
と、悔やんでいるうちに。

そのフォロン展からも4つ展覧会をスルーしていた。
時の流れの早いこと〜…時の流れのせいにスナ。

久しぶりのステーションギャラリー。
以前来たのは改装前だったかも。(何年前だ?)

(今回は展示物の写真は撮影不可)

インド更紗、サラサと読みます。

木綿に手書きや版で印刷、彩色、糊を使っての染めなど
植物や人物を模式、パターン化して繰り返す模様。
赤。青。黒。を基調とした色で表された
細かい模様が布を覆い尽くす。

そんなに詳しくは知らなくて。昔勉強した、世界史で
インドの貿易品の一つとしてあったような気がする。

展覧会では、13世紀とか14世紀とかの貴重な端切れから
世界各地へ伝播していく過程での変化や、
各国のテキスタイルへの影響などを紹介していた。

古いサラサの多色表現。大量生産のための版とか
誰でも真似することで生産可能になるパターンやモチーフ。
当時の人気の柄から「繰り返し」が持つ
宗教的なバックボーンなどを想像しながら

繰り返しなのに、彩色や染めがあまりに雑で
全然違う模様になっているとか、面白い。
大量生産するための技術だったんだろうなぁ。

螺旋階段吹き抜けの照明。実用性は謎だがかっくいい

海外へ輸出するようになると、流石に適当なものはダメだったのか
ちゃんとした柄になってくる。神技のような表現もあって驚いた。
ヨーロッパの方へ行くと、洗練されていく。

やがて、輸入していたヨーロッパ側でも
インド更紗の影響を受けたデザインが生まれ始めると
もう、地元のおしゃれマダムたちが好むテキスタイルへと
ブラッシュアップしていく。絶句ものの超絶アップリケは必見。
は〜、たしかに、インド更紗っぽい感じは残ってるなぁ。

さらに進むとウイリアム・モリスが登場し、
アーツ・アンド・クラフツ運動の中で
壁紙や印刷物の装飾として更に進化していく、
という展示になっていて、まさかここで
ウイリアム・モリスに鉢合わせするとは思わなかった。

まぁ、最終的には影響を受けたかどうかわからないほど
超絶洗練されてしまうが。たしかに
ケルムスコットプレスといえば植物柄の模様が得意だし、
有名ではある。
どこかで見てたかもしれない。

とにかく駅舎がモダンでかっくいい

これ以上ないほどに駅近なギャラリーなので、
億劫がらずに来ないとな。
今後の展覧会は(後悔するくらいなら)頑張って観にこよう。

濡れている部分が打ち水システム。江戸っぽい

小さなカットながら、東京駅を描く仕事があったので
駅正面の写真を改めて撮影して終了。

文・写真:やまだ

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