デザインにおける「色の選び方」って、どうしたら良いのか困りますよね。

東京・新宿にあるデザイン会社、㈱デザインコンビビア代表の飛鳥井羊右です。誰しもが「好きな色は?」と聞かれれば一つは言えたりしますよね。なぜ好きなのかよく考えずに好きだと感じていたり、何か理由やきっかけがあったりと様々でしょうが、好きであれば言えると思います。

ではでは、「好き」ってだけで、デザイナーは色を選んでいるのでしょうか。多分違うだろうなと、何となくは皆さん感じているかと思います。今回はその色の選び方について触れてみたいと思います。


色を選ぶときどうしてます?

チラシや案内など何かを自分で作る必要があるとき、どんな色を使ったら良いのか分かりますか?仕事をしていたら、会議資料やプレゼンシート、配布するチラシや営業資料などなにかと書類を作る機会が出てくるのではないでしょうか。ところが、色ってどう選びますか。気分次第、適当に選んでいいのかな? 赤と青と黄色と緑、オレンジに紫、水色、ピンク。どの色を選ぼうかな。そんな基準が分からない時、いくつか方法があるので、少しご紹介します。

どうやって色を選ぶのでしょうか?

どんな風に選ぶの? 好きな色を使えばいいの?

僕が、デザイナーになる前、全くわかりませんでした。むしろ、考えてませんでした。そんなゼロからデザイナーになった経験から、簡単に配色が考えられる一例をご紹介します。

色にはそれぞれに感じる印象というものがあります。簡単なところでは、赤は熱い・情熱的・動き、青は冷たい・落ち着いた・静かなど、それら多くの人が共通に持っているイメージで色を選び、組み立てるのが基本です。

例えば、資料を作るときには
・目立たせたい
・元気な感じ
・知的に
など、表現する方向性などのイメージから色を導き出すことができます。

どれだけ、見た人の共通認識としてその印象が刷り込まれているか。それを知り理解することが大切です。

先ほどのように、色の暖かさ、冷たさなどもそうですが、色には印象がついて回ります。それを知ることが大切です。でも、一つずつ覚えていくのは少し後に回して、既に誰もが同じ(か近い)印象を持っている色というものがあります。


できるだけ多くの人が共感できること

一番簡単な例として、写真から色を拾うということです。日本には四季があり、その風景や自然現象における色というのは日本に長く生活している私たちにとって身近な配色です。

日本には四季があります。自然の色は共通認識として強いです

春は、新芽のグリーンや、桜のピンク、菜の花の黄色など春を感じる色づかいというのは春の写真を見るとわかります。日差しもまだ角度が低く、柔らかい印象です。

夏は、生い茂る植物の濃いグリーン、真っ青な空、海のブルーやブルーグリーンなど日差しが強くくっきりとした発色が夏っぽさを感じさせます。

秋は、紅葉で鈍い赤やオレンジ、黄色など、色づいた葉と日差しは弱くなってきて、紅葉と相まって少し鈍い色の印象です。少し切ない印象があります。

冬は、鮮やかな色のものが無くなり、白、黒、グレー、茶色などが多くなってきます。氷の淡いブルーなどもあります。日差しはかなり弱く、全体にグレイッシュになってきます。

四季というだけでも、日本に住む私たちには馴染みのある配色が作り出せます。これらの印象を利用して季節を感じさせる配色というのは考えることができます。日本の季節、自然の色から導き出すと例えばこのような配色が考えられます。

日本の四季を参考に配色した例です。季節感を自然の変化から拾い出したものです

日本の季節の行事から考えるとまた違った配色になることもあります(お正月やひな祭り、夏祭りや遠足、雪遊びなど)、どの切り口で統一して色選びをするのかで変わってくるものです。


まずは写真から取り出してみよう♪

まだまだ、色の意味や組み合わせ、その色から感じる印象などの基本情報は膨大にありますが、まずは風景写真などを元に配色を考えてみると、まとまりも出ますしそれに対してコントラストのつく色も選びやすくなると思います。多くの人が同じように認識していて近い印象のものを利用していくことがコツだと思います。

また、都会の写真や外国の写真など、地域や都市ごとにも配色の特長があります。それら写真から色を取り出してみると色の選び方が少し楽になってくると思いますよ。せひ、お試しください。

色の選び方は「好き」「嫌い」では無く論理的ですが、それを観る側は感情を動かされたりします。感情に訴えかける色を論理的に選んでいくためには、知識が必要となってきます。この知識を得るために、多くのものを見て感じることが大切です。だから、デザイナーは知識として得たり、可能であれば体験を沢山することが必要となってきます。

色に限らず、デザインの知識は課題解決のために活用されますので、それをどれだけ自分のものとし自分の考えとして発言できるかが必要とされてきます。デザイナーはお客さんの課題解決をお手伝いするビジネスパートナーだと考えています。色を選ぶことだけ取り上げても、色々と考えることが多く、デザイン全体としては文字の形や絵柄の選択又は作成など、多くの判断が要求されます。

今回は色についてお話しました。全ては経験と体感を共有できる表現方法を選ぶことがデザインにはひつようで、基本となる部分はちょっと考えると分かってくるものだと思います。ぜひ、ご活用いただけたらと思います。


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