エイデル研究所様:「子どもたちへのまなざし」ができるまで—2

前回の記事からの続きです。

エイデル研究所様からご依頼「子どもたちへのまなざし」
著者:渡部達也(わたなべたつや)さん(NPO法人ゆめ・まち・ねっと代表)

今回は、内容(本文)とイラストについて。


最初のお打ち合わせ


通常、御依頼いただく際には、台割りや大まかな仕様をいただいて
編集者さんとお打ち合わせという場合が多いです。

しかし今回は、初回のお打ち合わせの前に
編集者さんから原稿の大部分をいただいておりました。
それもあって、初回のお打ち合わせから、かなり具体的な部分まで
お話をさせていただき、盛り上がりました。

全5章の内、1〜2、4〜5章が渡部さん、ゆめ・まち・ねっとさんの
これまでの経緯と活動を通して渡部さんの考えや目指していること。
そして3章だけが頁区切りで、物語仕立て。

拝読した限り、3章が書籍のメインとも言える位置付けかなと思い至り
3章だけは、少し“あしらい”が変わっていても良いんじゃ無いか。
と、ご提案をさせていただきました。

3章だけ、本文書体と、タイトル周りのあしらいを変えています。
タイトルも本文より少し上に出し、他の章より目立たせています。

1エピソードあたり、2〜6ページ程なので
普段本を読まない人、活字に苦手意識を持っている人でも
手に取って、ぱらぱらっとページをめくった時に
まずは目に止まったエピソード1つからでも読んでもらえたら。
という意図も込めて組んでいます。

写真については、実際の活動風景の写真が説得力も強く、伝わるのですが
肖像権の問題や、本人の許可を得るのが難しい写真も多く、人が写った写真は使用が難しい。
写真は人が映らない、人が特定できない範囲で使用。あとはイラストと使い分ける。
ということになりました。


イラストについて

イラストで白羽の矢が立ったのは弊社スタッフの堀。
原稿を渡し「印象に残ったモチーフから抜粋して何点か描いて見て」
と伝えたところ
雰囲気のある情緒的なタッチで描いてくれました。


タッチも何パターンか「たごっこらしさ」を感じるタッチを試行錯誤してもらい
最も手描き感のあるタッチを採用。
書籍の雰囲気も柔らかくなり、写真と両方が掲載されることによって
写真とはまた違ったニュアンスで
ゆめ・まち・ねっとさんの空気感が表現できたように思っています。

驚きの偶然

編集者チェック、著者チェックを経て、OKをいただき
微調整を重ねながら原稿を流し込み進めていくと書籍の完成になるのですが

ここで驚いたことが。
デザイン、イラストチェック段階では
書籍のタイトルは仮で、別のタイトルが付いてました。
その後、編集者さんよりタイトル決定のご連絡をいただきました。

『子どもたちへのまなざし』
佐々木正美先生の名著『子どもへのまなざし』への敬意を込めて
とのことだったのですが、こちらの書籍をみてビックリ。
本文の組み方、イラストのタッチ、それぞれ何だか通じるものを感じます。

当初は別のタイトルでしたので、完全に偶然です。
ですが不思議な偶然を感じました。


その後、書籍用の撮影に同行させていただくことになります。
撮影同行の記事はこちら

撮影時には
「あ、本編に出て来た“くじ箱”だ。本物だ!」
「おおー、これが噂の焚き火‼︎」
「タイヤブランコって、こんな高いところから吊るしてたんだ…」
「へぇ〜、ドラム缶風呂の中は、こんな感じになってるんだ〜」
「たごっこパークのオリジナルベーゴマがある、スゲー‼︎」
…だいぶ、はしゃいでしまいました。直に拝見できるのが嬉しくて。

著者の渡部さんも話が面白く、茶目っ気たっぷりな方で
あっという間の一泊二日でした。

また行きたい。



撮影同行を経て

この撮影同行で、当初予定していたよりも
若干、書籍への掲載写真が増えています。

そして私が感じた、たごっこパークの元気で賑やかな感じも
もっと書籍に反映させることはできないだろうか。

ということで、目次ページにその役割を担ってもらうことにしました。

試作のラフ、この中から抜粋して描いてもらいました。

エピソードの中に出てくる数々のキャラクター。
目次に描かれているのは、全て書籍の中に出てくるキャラクターたちです。
(ぴーすけ(犬)とみなみ(猫)は、ゆめ・まちメンバーということでゲスト出演です)

何パターンかラフを描き検討した後、本画像は掘にバトンタッチ。

原画(下)と目次の配置案(上)

たごっこの雰囲気が出たと思っています。

本来「目次を見て、気になる項目のページを開く」
というのが目次の一般的な役割だと思います。

けど、本編を読んだ後に
「あれ? このエピソードの子は、もしかしてさっき目次で見た…」
と、本編を読んでから目次に戻りたくなる。
みたいな流れがあっても良いかな。と思いイラストを配置しました。

皆さんは読まれた後に、どのイラストが、どのエピソードの子か
おわかりになるでしょうか。

こうして、私なりに感じた
たごっこの元気さ、賑やかさ、空気感を加えつつ
書籍は完成に向かっていきます。

次回は表紙について語らせていただこうと思います。


文:大友

書籍『子どもたちへのまなざし』
9月28日(火)の発売予定です。
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