探して見つけて感じるアート『須田悦弘展』

『須田悦弘展』
2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)
入館料, 一般1,000円

大学時代の友人からも
「絶対観るべき」のお墨付きだった展覧会
『須田悦弘展』に最終日前日(1日)に
滑り込めました。

写真を趣味としている自分の
モチーフにしている題材の一つに
道端の小さな緑を撮影しているのですが
そんな道端の小さな緑を木彫で作品にしている作家さんです。
同じ景色に魅かれているなんて
もう共感しかない。

松濤美術館。
いつか来たいと思っていた美術館でしたが
やっと来ることができました。
大理石の曲面が優美な建物です。
まず建物が良い。

時間指定無しなので、
窓口でチケットを買い、
展示作品を示した館内マップを手に、いざ。

1点目、2点目が、?
館外でした。

入場しなくても見れる作品て。面白い。
すでに中に入ってしまったので、帰りに見ます。
(帰りに見て納得。こりゃ知ってないと気が付かない)

ほら、映り込んでる

じゃ、3点目。
窓の外にありました。
鋳造した金色の雑草。
丸い葉がかわいい。

4点目は、ロッカールーム?
どこよ?
キョロキョロしてたら
帰る感じのおじさんに
「そこだよ」と教えてもらう。
ロッカーの中に小枝が一本。
え?これ(本物の)小枝じゃん?
木彫で小枝彫るって
色々凄すぎて笑ってしまう。

そんな感じで、美術館にそっと置かれた作品を
「発見」していく展覧会。
作品と鑑賞者の間に境界がなく
本当にスッと生えている。

街中の、コンクリの、ヒビから芽を出す
名も知らない草がモチーフ。
普段は目にも止めない小さな緑。
作品のタイトル。「雑草」

圧倒的な超絶技巧。

木?嘘でしょ?
木なのこれ?
掘り出したわけ?

葉の虫食い
たよやかな蔓
絹のような花びら
本物と同じサイズ
展示場所も本物と同じ
壁の境目、壁、床の継ぎ目から
慎ましくもたくましい「雑草」

超絶技巧すぎて愉快。
癒される。
優しい気持ちになる。
そしてなぜか感動。

この大きさに、植物のエネルギーが
美しさを持って「再現」されている
それを可能にするのが
須田悦弘の超絶技巧。

卓越した技巧は、もちろん
卓越した技術でしか対応できない
修復などのご依頼もこなされていて、
そういったお仕事の一部も紹介。
「ちゃんとした仕事もしてます(笑)」
という感じに。

サラリーマン時代(デザイナー)に手がけた
有名なお酒や、お茶のジャケットの
イラストも手がけていたことを知り
めちゃくちゃ須田悦弘の絵(作品)を見てた。
これも、ぶっ飛ぶほどウマイわ。

しまった。
明日で終わってしまう。
何度も見に来たい展覧会だった。

最終日直前だからかもしれないが
図録が、再販かかった分も含めて完売。
グッズ類も完売。物販スペースは長机だけでした。

そのかわり?ほぼ「撮影可」だったので
マナーを守りつつ、他の鑑賞者の邪魔にならないよう
出来るだけ撮影してきた。
いつもの「道草華道」みたいな写真になったが、
まとう美のオーラが違う。
下手腕カメラおじさんの写真に、
1パーセントでも写せたら。。。
そんな思いで撮影させていただいた。

文責・写真:やまだ

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