なんじゃもんじゃの木

5年ぐらい前、近所に住む弟から
「なんじゃもんじゃの木、
とくかく大きいから一度見に行って!」と言われ
見に行ったのが、この木との出会いでした。

「大きいから」というよりは、この
「なんじゃもんじゃの木(ってなによ)」という
初めて聞く名前に、とっても興味をそそられました。

だいたいの場所を教えてもらい、自転車で探してまわり
その木が目の前に現れた時の衝撃。

「なにあの雪をかぶったようなスゴイ木!」
住宅街の角を曲がったところで、ものすごい存在感で
突然目の中に飛び込んできたのです。

圧倒されつつ近づいて見ると、白い花のかたまりは
本当にふんわりとした雪のよう。
そして一つひとつの小さな花は、プロペラ型をしていて
なんとも可愛らしい。

このとっても大きなランドマークツリーは
木犀科の「ヒトツバタゴ」で
別名「なんじゃもんじゃ」といいます。
開花時期は、 4/20〜5/10頃。

毎年の開花時期には、大勢の人が見に来て
みなさんその大きさに圧倒されながら
写真を撮っているのを見かけます。
木のある家の方が、名前の由来も親切に
紹介してくださっています。

昔殿様が、この木は「なんじゃ?」と聞いたら
家来が咄嗟に「もんじゃ」と答えたところから
「なんじゃもんじゃの木」になった、とのこと。

とても面白くて、楽しい由来をもつこの名前の木。
近所だったら、私も皆さんに
「とくかく大きいから一度見に行って!」と
声を掛けたいところです。

斜め前に住んでいる方が出てきて
「一緒に撮ってあげるよ」と言ってくださいました。
ご近所の方も優しい。
大きいだけではなく、愛されている木でした。

文・沢田寛子

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