「やっぱりワインは美味しい・楽しい」

誰かが雑誌の対談で言っていました。

ボールペン1本買うのでも地元の商店街で買いなさい、と。

そうすれば地元が潤い、街に元気が出てくると。

全く同感で、私もそのように考える一人です。

そういう訳で、地元で飲むのが好きです。

そして飲みに行くのはチェーン店の居酒屋ではなく

もっぱら個人経営の小さなお店です。

あるときは、ご夫婦でやっている焼き鳥屋さんだったり

またあるときは、イタリアン食堂のような感じの

人懐っこい笑顔のシェフのいるお店だったり。

共通しているのはお店の「温かさ」と

その食材や店内の「センスの良さ」です。

「温かさ」とはお店の人との距離感です。

「センスの良さ」とは食材の組み合わせ、味、置いてある

お酒の種類、そして店内の小物の配置や使い方などです。

今日紹介するワインのボトルは2本とも

そういったお店で飲んだ後でいただいてきたもの。

予算に合いそうな赤ワインを注文した際、目の前に

「これはいかがでしょうか」と

こんな楽しいワインボトルを差し出されると

「きっと美味しいに違いない」と勝手に

味のイメージを妄想し始めます。

ALIAS」と書かれたこのワイン。

カリフォルニアワインです。

まるで映画のポスターのようなこのラベル。

ボトルの裏側にはこんな言葉が書かれています。

「エイリアス」とは

それは、畑の場所じゃない。

それは、情熱なんだ。

畑がブドウを作り、

ワインメーカーがワインを造る、

ただ、それだけなんだ。

ワインはアート(芸術品)なんかじゃない。

ワインはクラフト(手作り品)なんだ。

「エイリアス」は、偽名、通称、匿名という意味です。

カリフォルニアの各有名ワイナリーに所属する

ワイン職人8人が、自らの名を伏せて匿名で集い

「本当に良い価格で本当に良いワインを造る」を掲げ

理想のデイリーワインを誕生させたとのことです。

まるで芸術品のような価格で取引される

カルトワインではなく、誰もが気軽に楽しめる

僕らのカルトワイン8人は造り上げたと

ホームページには書いてありました。

次のこのカラフルな「FIESTA」はスペインのもの。

ピレネー山脈にもほど近いスペイン北東部に

若い仲間3人が立ち上げたワイナリーです。

ワイナリー設立の動機は、「自分たちが理想とする

自然なワイン造り」を実践すること。

「ワイン造りとは自然な表現が生まれる手助けを

することだ」という考えを共有するオーナー兼醸造家

ダニエルとマリア。2000年にマリアの兄でアーティスト

でもあるフェルナンドを迎え、ヨーロッパ最大の

砂漠地帯の村に、50年以上もの間打ち捨てられていた

一軒の元協同組合にワイナリーを設立しました。

ワインのボトルを持ち帰って、ラベルやワイナリーの

ことを調べてみるのも楽しいです。

若く、志のある人たちのワインへの思いと出合えるのも

嬉しく、遠く離れていても応援したくなります。

この両方のワインに共通しているのは

なんといってもコストパフォーマンスです。

デイリーワインとして飲むのも良し、

FIESTA(パーティー)を開いて楽しい仲間と

一緒に飲むのにもぴったりです。

そしてまた新たな楽しくて美味しいワインとの

出会いを求めて、地元で楽しいお酒を飲もうっと。

文:沢田寛子

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