エネルギー問題に効くデザイン

「エネルギー問題」ということは随分前から言われていたものの、
やはり3.11が身近な問題と捉えるきっかけになったという人は
多いのではないでしょうか。
そして浮き彫りになった問題のあまりの大きさに、
どうしたら…と、わたしのように立ちすくんでいる人も多いはず。
 

 
アートディレクターの永井一史さんが
3.11のあと、エネルギー需要の高まる夏を前に
30人の若手デザイナーを交えてワークショップを行われました。
この本は、そのワークショップを1冊の本にまとめたものです。
 
テーマは、「エネルギー50%時代の新しいライフスタイルを考える」。
 
第1章ではデザイナーがエネルギー問題を考える必要性について、
第2章ではエネルギー50%社会をデザインするために
重要な情報が簡潔にまとめられています。
アイディアの下地となる部分が1・2章で紹介されているので、
自分も31人目のデザイナーとしてワークショップに参加しているようで
思わずわくわくしてしまいます。

 
そして第3章で紹介されているのは、
30人のデザイナーの、30のアイディア。
どれも、柔らかくて、明るくて、新しい。
ひとつひとつに幸せの可能性が詰まっているようで、
見て見て!と誰かに教えてあげたくなるものばかり。
(実際、コンビビアお気に入り紹介の時間では
30のアイディアをひとつずつ紹介してしまいました。
皆さんとても興味をもって聞いてくださいました。)
 


 
立ちすくんでいた自分も、この本を読んだあとは
まるで柔軟体操をして体がほぐれたように、
すっと一歩が踏み出せそうな気持ちになりました。
 
「現状に不満を言ったり、批判をしているだけでは何も変わらない。
デザインという方法論を通じて、まず変化を生み出す当事者になってみること、
そこから少しでも良い未来が紡がれていくだろう。」
 
この本のまえがきに書かれていた、永井一史さんの言葉です。
わたしたちの未来を、わたしたちで作っていく。
世界中の人が一人残らず参加している、大きな大きなプロジェクト。
さあ、これからどんな世界にしようか。と、
身近な人との会話からはじめるのも良いかもしれませんね。
 
 
田島

 

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