かつての仕事との再会

聖書協会の柳澤さんから教えていただき
「日本語の聖書 ギュツラフ訳から聖書協会共同訳まで」展
を見に行って来ました。

現存する貴重な最古の和訳聖書から、最新の
『聖書 聖書協会共同訳』聖書まで、クリスチャンではなくても
とても興味深く見て回れると思います。

ここに展示されている解説パネルは
かつて30年前にコンビビアで作成したものです。

当時は、ケント紙にロットリングで版下用の台紙を作成して
(正確な直角を出すのは毎回大変でした)、そこに写植の文字を
ペーパーセメントで貼って…。
現在のMacのこの恵まれた環境からは、想像もつかない
地道な作業の数々がありました。

でも、だからこそ、何十年ぶりにこのパネルと再会したとき
何ともいえない感動が胸の奥から沸き上がりました。
大変だったけれど、楽しかった思い出。
自分にとっても大きな仕事の経験でした。
出来上がった時の達成感と大きな喜びがありました。

帰りに聖書協会に立ち寄って、見て来たことをお伝えしました。
「30年経った今でもこのパネルは貴重なんです。とてもいいものを
つくっていただいて感謝しています」と言っていただきました。

またこういう仕事がしたい。
こういう仕事と出会いたい。
心からそう思います。

文・沢田寛子

銀座の教文館3階ギャラリーステラ
2021年6月1日(火)〜2021年6月29日(火)まで

2件のコメント

  • 何十年か経って、喜びとともに思い出せる仕事に携わられたというご経験、幾らかそのきっかけになったようでうれしくく思いました。
    29年前、私が入社したてのころは、解説パネルは聖書館の地下金庫に保管されていました。専用木箱に10枚ずつ収め展示の際には白手袋をして二人一組で指紋が付かないよう大切に扱うべしとF先輩から言われていました。毎年各地のデパートの催事場で開かれる聖書展に、翻訳史シリーズのパネルと共に展示されていました。今はミッションスクールや教会でのミニ聖書展に貸し出されて年に1,2度くらいしか展示する機会がなくなってしまいました。今でも十分使用に耐えますが、少しずつでも追加の製作ができたらとも思っています。

    • とても嬉しいコメントをありがとうございます!
      今でもはっきりと当時パネル制作を担当してくださった方の
      お名前を覚えています。木箱は頼まれて作ったのではなく
      納品の際に絶対に必要だったため作って、一緒に納品したとのこと。
      それだけ当時は、とっても大切で貴重なパネルだったのだと記憶しています。
      また機会がありましたらぜひお手伝いさせてくださいね!

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