CONVIVIA COLOR_2
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4convivia color■ 飛鳥井羊右U-Tsu-Wa東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHT『うつわ U-Tsu-Wa』展だいぶ前に購入した写真集です。書店で観た瞬間からほしくてたまりませんでした。自分の感覚とピッタリ合う美意識を漂わせていました 。 英国の写真家マイケル・ケンナ氏は、人のいない風景を詩的に写し出す写真家です。 現実の風景とはかなり違えて印画紙に定着させているのは一目瞭然ですが、ただの風景を崇高なる美の世界へ昇華させています。 暗室の作業で風景を自分の風景に作り変えているのでしょう。写真家?、職人?、芸術家?。その造形感覚は見事です。圧倒する美が支配する世界においてはは、言葉は意味を失い沈黙がすべてを語ります。以前にテレビで ルーシー・リィーが紹介されまして、それをたまたま観たんです。 僕、陶芸は全然詳しく無いしやったことも無いけど、紹介された作品を見て「すげーキレイ。実物が見たい!」って思って、そしたら展覧会がやってると知りましたので…行きました。 この展覧会はエルンスト・ガンペール、ルーシー・リィー、ジェニファー・リーの3人展。 エルンスト・ガンペールは、木をろくろに取り付け薄く削っていって作るうつわ。ルーシー・リィーはろくろを使った磁器に色んな釉薬でキレイな色のうつわを作り出す。ジェニファー・リーは手捻りで素焼き。酸化した金属の粉を練り込み渋い色を出す。三者三様。それぞれの人のインタビュー(昔のテレビ番組)が会場で流されてました。 ルーシー・リィーのがすごく良かった。80歳のルーシー・リィーが作業をしながらインタビューを受けているのを撮ったもの。すごかった。80歳であの手の動き。しゃべりながらでも精密な作業も出来るという。いや〜、刺激を受けました。 ジェニファー・リーの手捻りでの作業もビデオが流れてましたが…あんなにキレイな曲線が手で作れるのかと…すごい。しかも色は、混ぜる酸化金属粉の種類を変える事で出しています。素焼きで模様が出るのにはそういった秘密があるのだそうです。実物見るとこれは凄いです。 エルンスト・ガンペールの木を使って作るうつわは、木目によって乾燥した時に収縮が変わってくる。それによって奇妙なゆがみがうつわに生じる。自然の力を借りる事で作ることのできる形。マイケル・ケンナ写真集「 レトロスペクティブ 2 」写真芸術は奥が深い。写真家のフィルターは現実を超える。■ 岩崎邦好

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